JSOL は何が”やばい”？辞めたいけど転職先は？年収は上がる？JSOL 卒業生を調査！

外資系IT企業では多くのJTC/日系企業卒業生が活躍しています。特に多いのがSIer出身者です。

SIerはその事業の特性上、外資ITの製品を含む幅広い製品を取り扱っているので、外資系IT企業は「即戦力」として好んでSIer出身者を採用しています。

SIer卒業生特集、今回は JSOL の卒業生の転職先を見てみましょう。

まずは、卒業生がJSOLのどんなところに不満を持って退職を決めたのか、複数の口コミサイトの調査を踏まえて紹介し、その後、外資ITのほとんどの社員が使っているビジネスSNSのLinkedIn上で調査してJSOL出身者がどのような外資系IT企業で活躍しているのかを紹介します。

JSOLの業界ランキングまとめ。もしかしたら勝ち組？本当にやばい？

卒業生の詳細に入る前に、まずはJSOLが業界の中でどのような位置付けなのかについて振り返りましょう。

改めて見返すことで、辞めたい！という気持ちも落ち着くかもしれません。

ココでは、SES初心者ナビさんの「SIerの年収・ホワイトランキング！IT企業100社を徹底調査」のデータをもとに紹介紹介させていただきます。

年収ランキング

JSOLは、平均年収784万万円で、SIerの年収ランキングで25位となっています。

ホワイトランキング

SIerのホワイトランキングでは、JSOLは18位に位置づけられています。このランキングは、年収、売上高、離職率、残業時間、有給日数、勤続年数、評判の7つの項目を考慮して決定されます。

有給取得率ランクング

JSOLの年間の有給取得率平均は16.8日とランキング9位となっています。

勤続年数ランキング

勤続年数ランキングでは、平均16.2年と30位となっています。

それでもJSOLを辞めたい！

様々なランキングで上位に入る優良なSIerであるJSOLを卒業した方々はJSOLのどのようなところに不満を持っていたのでしょうか。

ここでは、転職会議、ライトハウス、Open Work、キャリコネに投稿されていたJSOLについての口コミから「会社に対する不満」や「退職理由」を中心に数百の口コミをいくつかの項目にまとめました。

先輩たちが何に不安を感じ、不満に思ってJSOLを辞めたのか、あなたの感じていることと照らし合わせてみてください。

キャリアパスと成長

口コミによると、キャリアパスの展望不足と職務成長の機会がないことに不満を持っている声が多いです。

自分の仕事が最終的にどのような影響をもたらしているのかを見ることが難しいと感じ、その結果、仕事の意義を見失っているようです。

このような状況は、特に自己実現を求める人材にとっては、やる気の低下に直結し、キャリアの進展に対する疑問を抱かせる原因となっています。

また、多くの従業員が経験しているのは、昇進に伴う責任の増大です。

それ自体は自然な流れですが、それに伴うサポートやトレーニングが不十分であるため、新たな役割において十分なパフォーマンスを発揮することが難しいと感じています。

特に、技術的なスキルを持つ従業員が管理職に昇進すると、彼らは自分の専門性を活かせずに、人事や調整の業務に追われる日々を送ることになるとのことで、これは、技術者としての成長を望む人にとっては、職務の成長を阻害する大きな要因となっています。

このような状況は、特に将来性のある若手社員や、職務の専門性を深めたいと考えている社員から見れば、自分のキャリアに対して悲観的になる大きな要因です。

結果として、彼らは自分の技術や能力をより活かせる、または自分のキャリアを真に描ける環境を求めて、退職に至るようです。

業務の多様性とチャレンジ

業務の単調さと新たなチャレンジの不足は、退職理由としてよく目にします。

口コミによると、一部の人は日々の業務がルーティンワークに陥り、新しいスキルを磨く機会が限られていると感じています。

これは、特に成長と進歩を求める意欲的な人材にとっては、職場での満足度を大きく損なっている人もいるようです。

新しいプロジェクトや異なる部門での経験を望む声も多く聞かれますが、実際にはそのような機会が少ないというのが現状のようです。

部門間の壁が高く、異動や新しい業務へのチャレンジが困難であると指摘されています。

これは、従業員が自身のキャリアを豊かにする多様な経験を得ることを妨げ、結果として退職に至る原因となっています。

また、従業員は自分のアイデアや提案が評価され、実際の業務に反映されることを望んでいますが、実際にはそのようなフィードバックの機会が限られていると感じています。

スキル開発と専門知識の活用

一部の口コミでは、自身の能力を活かしきれない、あるいは新しい技能を習得する機会が限られているという不満が見受けられます。

この状況は特に、自己成長を重視する従業員にとって、職務の継続性を問い直す大きな要因となっています。

退職を決意した人々からは、企業が提供する研修プログラムの不足や、実務に即したトレーニングの欠如が指摘されています。

新しい技術や手法を学ぶことのできる体系的なプログラムが整っていないため、自分で学習の機会を探す必要があり、これが退職を考える一因となっています。

また、自分の専門性を生かしたプロジェクトへの配属が少ない、あるいは新しい技術領域への挑戦が認められないというケースもありようです。

これらは従業員が自分のスキルと知識を仕事で活かす機会が制限されていることを示しており、やりがいのあるキャリアパスを求める動機となっているようです。

ワークライフバランス

多くの口コミで、ライフワークバランスが取れていないという声が聞かれます。

過度な残業や休日出勤が常態化し、プライベートの時間を確保することが困難であると感じています。

これにより、家族や趣味といった個人の生活が犠牲になり、仕事のストレスが増大している状況が指摘されています。

特に、プロジェクトベースでの業務では、締め切りや成果物の納期に追われることが多く、それが健康やメンタルウェルネスに悪影響を及ぼしていると述べる従業員もいます。

また、有給休暇の取得が難しい、または取得しても仕事の連絡が絶えないという問題も、バランスの崩れを示唆するものです。

これらの要因は、長期的には従業員の仕事への満足感や忠誠心の低下に繋がり、最終的には退職という形で現れています。

さらに、一部の退職者からは、会社がワークライフバランスを重視していると公言しながら、実際の職場環境ではその理念が実行されていないというギャップを感じているとの声もあります。

このような矛盾は従業員の信頼を損ね、企業文化への疑問を抱かせる原因となっています。

職場環境と人間関係

口コミによると、多くの方が仕事のプレッシャーや競争が激しい職場の雰囲気によるストレスを感じているようです。

一部の方は、チームワークの欠如や、上司と部下のコミュニケーションの障壁に直面し、孤立感や属している組織に対する帰属意識の低下を感じています。

職場での人間関係の問題は、従業員が直面する日々の課題をさらに困難にします。

これには、適切なフィードバックの欠如や、業務の成功に対する認識の不一致などが含まれます。

これらの状況は、従業員が感じる仕事の満足度を著しく低下させ、プロフェッショナルとしての成長を妨げ、最終的には退職という選択をもたらしています。

職務満足度

一部の口コミによると、仕事における自己実現の機会が不足しているとの声が上がっています。

自らの能力を十分に活かせる場が与えられず、また、仕事を通じて個人的な成長や進歩を感じることが難しいとのことです。

これは従業員が求める充実感や達成感とは程遠い状態であり、業務への情熱の低下に繋がっていると言えます。

仕事への情熱を喪失すると、従業員は自らの職務に対して否定的な見方をするようになり、これが退職への道を歩む一因となることがあります。

また、仕事の成果に対する会社からの認識や評価が不十分であると感じることも、職務満足度の低下に寄与します。

従業員は自分の努力が適切に評価され、それがキャリアの進展に反映されることを望んでおり、この期待が満たされないと、彼らは自分のキャリアに対して懐疑的になります。

さらに中には、仕事の意味や目的を見いだせず、日々の業務が形式的なものになっていると感じている人もいます。

会社のビジョンと経営方針

口コミによると、会社の将来像や方向性に対する疑念が一因となっていることがあるようです。

従業員はしばしば、戦略の変更が頻繁であったり、ビジョンが不明瞭であることに対するフラストレーションを投稿してます。

このような状況は、自分の仕事が会社の目標にどのように貢献しているのかを理解するのを困難にし、従業員のモチベーションを低下させる原因となっています。

一部の方は、会社のビジョンと自身の価値観やキャリア目標が一致しないことを退職の理由として挙げています。

特に、企業が社会的責任を十分に果たしていないと感じる場合や、倫理的な問題に直面したときに、従業員は自らの仕事に対する誇りを失いがちです。

これは、従業員が自分の労働がポジティブな社会的影響をもたらすことを重要視していることを示しています。

テクノロジーとイノベーションへの志向

口コミによると、会社が新しい技術の採用やイノベーションの推進に消極的であったことが、退職を決意する大きな理由であるようです。

技術の進歩は速く、市場は常に変化しているため、最新のトレンドに遅れをとらないように企業が努力することは、競争力を維持する上で不可欠です。

一方で、従業員は自らが学んだ最新のスキルやアイデアを業務に活かす機会を求めていますが、これが会社によって制限されると、自分のキャリアに対して不満を感じるようになります。

また、自社が革新的な取り組みに後れを取っていると感じた場合、従業員は自らの能力が十分に発揮できない環境にいると感じ、これが転職を促す一因となります。

職務への興味

一部の口コミでは、現在の職務が自分の能力や情熱を十分に活かしていないと感じ、新しい環境での仕事を通じてより大きな成果を達成したいと望んでるようです。

新しい課題に取り組みたい、異文化で働く経験を積みたい、新しい産業や技術を学びたいといった欲求は、従業員が新たな職業の道を探求する強い動機となります。

組織文化と価値観の不一致

多くの口コミで、自分の個人的な目標やキャリアの展望が組織の目標と合致していないことを退職の理由として挙げています。

このギャップは、日々の業務における意欲の低下につながり、従業員が企業との長期的な関係を再考するきっかけになります。

また、企業が社会的な問題に対して取る立場や、職場内での倫理規範が従業員の個人的な信条と相反する場合、この衝突は従業員の離職に大きく寄与します。

退職を決意した従業員の中には、組織内での競争が過度に重視され、協調やチームワークがおろそかにされていると感じた人もいます。

競争が刺激になることもありますが、それが過度になると職場環境は排他的でストレスが多いものになりがちです。これは特に、協力的な環境を好む従業員にとっては、仕事の場としての企業の魅力を減少させる原因となります。

仕事の質と成果への期待

口コミよると、期待される成果と実際に許される作業の質の間に大きな乖離があることが、職を辞する一因となっていることがあるようです。

多くの場合、このギャップは不十分なリソース、不明瞭なプロジェクトの目標、またはサポートの欠如といった組織的な問題に起因しています。

特に、厳しい期限と質の高い成果が求められる中で、従業員が直面する過剰なワークロードは、仕事の質を維持することを困難にしています。

また、成果に対する報酬が不相応である、あるいは適切な評価がなされないという状況は、従業員のモチベーションを低下させ、キャリアパスに対する疑問を抱かせる原因となります。

一部の退職者は、彼らの専門性やスキルが適切に活用されず、仕事が単調で挑戦的でないと感じています。

このような職務環境は、従業員が新しいことを学び、自己を成長させる機会を奪い、最終的には職場を離れる選択をする大きな動機となっています。

JSOLからの転職先、外資ITはこんなところ！

ビジネス系SNSのLinkedinでは、ユーザーの勤めてきた会社を見ることができます。

ここでは、Linkedinに「過去の勤務先」としてJSOLを登録している方の公開されている経歴を参考に「JSOLからの転職先」を紹介します。

Linkedinについて、ご存知でない方、使い方について知りたい方はこちらもご覧ください。

JSOLから外資ITへの転職先

Linkedinを見ると、JSOL出身の方は大手や成長中の有名外資ITで活躍されていることがわかります。

一部の方の実際の経歴キャプチャを掲載させていただきますのでご覧ください。

JSOLからの転職先の中で、外資転職ドットコムの「外資IT研究特集」で紹介した企業もありますので、よろしければそちらも合わせてご覧ください。

外資ITの営業とエンジニアのお仕事

JSOLからの転職先として外資ITに興味を持たれた方に向けて、外資ITの営業職とエンジニア系職種について、簡単に紹介させていただきます。

外資ITと日系ITの営業職の違い

日系IT企業では、営業は主に事務処理を担い、お客様常駐SEが案件をコントロールするケースが多いですが、外資IT企業では営業がビジネスをドライブし、長期的な関係構築までが営業の役割です。

また、外資IT企業ではOTE(100%達成時想定される年収)の30~40%がインセンティブで占められ、残りの 60-70% が固定給となります。一方、日系IT企業ではインセンティブ制度があまり一般的ではありません。

また、外資IT企業では営業活動のメソッドが体系化されており、再現性の高い営業活動が求められます。

これに対して、日系企業では営業メソッドは現場のハウツー中心で、定量的な目標(KPI)があっても、行動量の目標設定が多いです。

外資ITのエンジニア職の特徴

外資系IT企業の日本オフィスは、ほとんどの場合、「日本の営業支店」という位置付けで、ほとんどの職種が「営業活動」を支援するための職種となっています。

エンジニアも同様で、営業活動をプロセス毎に分業していて、販売の前後で「プリセールス」、「ポストセールス」と違う呼び方をします。そして、それぞれの活動を支援するエンジニア職種が存在し、ほとんどのエンジニア向け求人が営業を支援するエンジニアの職種となっています。

プリセールスには、プリセールスエンジニア、ソリューションアーキテクト、ソリューションスペシャリストの3つの職種があり、それぞれが顧客との関係を重視しながら、技術的な知識や専門知識を活かして最適なソリューションを営業とともに提案する役割を担っています。

• プリセールスエンジニアは、技術的な専門知識と営業スキルを活かして、顧客に対して製品やサービスの価値を説明し、最適なソリューションを提案する役割を担っています。
• ソリューションアーキテクトは、ビジネスの要件と技術の両方を統合して、顧客に最適なソリューションを提供する役割を担っています。

ポストセールスには、テクニカルサポートエンジニア、テクニカルアカウントマネージャー、カスタマーサクセスマネージャー、プロフェッショナルサービスの4つの職種があり、それぞれが顧客の成功を支援し、企業のビジネス成果を追求する役割を果たしています。

このように、外資系IT企業のエンジニア職は、技術的な知識だけでなく、営業活動を支援する役割も重要で、プリセールスとポストセールスの両方で活躍する機会があります。

JSOLを辞めて、外資ITに挑戦したいけど不安・・・

日系企業から外資系へ転職することの心のハードルの高さは私も経験者なので理解しています。

真っ先によぎるのが「クビ」の話や「英語」の話、そしてやっぱり気になるのが「年収」の話。

外資転職ドットコムでは、私自身とアドバイザーの過去の経験を踏まえて「外資転職にチャレンジする前に知っていれば安心できたのに」という内容をまとめた記事がありますので、よろしければご覧ください。

具体的に、クビ、英語、年収について知りたい方はこちらもおすすめです。

年収交渉で損をしないためにも、JSOLなどの優良SIerからの外資IT転職は転職エージェントを使うことが必須！

外資系への転職で最も重要なプロセスの一つが「年収の交渉」です。

外資系で何度も転職を経験すると、年収交渉も自分でできるようになりますが、初めての転職ではなかなか難しいものです。

交渉を切り出すタイミングや話の持っていき方など、様々なノウハウがそこにはあるからです。

外資転職ドットコムでも年収交渉について紹介している記事はありますが、相当自信がない限りは、転職エージェントに任せるのがいいです。

特に、外資系企業と比較すると日系企業の年収はかなり低いので、交渉をしないと転職して入社した後に自分だけ周りと比較してかなり年収が低い、なんてことになりかねません。

外資系IT企業からするとSIer卒業生は喉から手が出るほど欲しい人材ですが、まずは低めの年収が提示されます。

そこから交渉ができずに入社してから後悔している人を私は何人も見てきたので、初めての外資転職は転職エージェントを使って戦略的に進めることを強くお勧めします。