勝ち組？電通国際情報サービス（ISID）は何が”やばい”？辞めたいけど転職先は？年収は上がる？ISID卒業生を調査！【SIer転職先特集】

外資系IT企業では多くのJTC/日系企業卒業生が活躍しています。特に多いのがSIer出身者です。

SIerはその事業の特性上、外資ITの製品を含む幅広い製品を取り扱っているので、外資系IT企業は「即戦力」として好んでSIer出身者を採用しています。

SIer卒業生特集、今回は 電通国際情報サービス（ISID） の卒業生の転職先を見てみましょう。

まずは、卒業生が電通国際情報サービス（ISID）のどんなところに不満を持って退職を決めたのか、複数の口コミサイトの調査を踏まえて紹介し、その後、外資ITのほとんどの社員が使っているビジネスSNSのLinkedIn上で調査してISID出身者がどのような外資系IT企業で活躍しているのかを紹介します。

電通国際情報サービス（ISID）の業界ランキングまとめ。もしかしたら勝ち組？本当にやばい？

卒業生の詳細に入る前に、まずは電通国際情報サービス（ISID）が業界の中でどのような位置付けなのかについて振り返りましょう。

改めて見返すことで、辞めたい！という気持ちも落ち着くかもしれません。

ココでは、SES初心者ナビさんの「SIerの年収・ホワイトランキング！IT企業100社を徹底調査」のデータをもとに紹介紹介させていただきます。

年収ランキング

電通国際情報サービス（ISID）は、平均年収1,047万円で、SIerの年収ランキングで2位となっています。

ホワイトランキング

SIerのホワイトランキングでは、電通国際情報サービス（ISID）は6位に位置づけられています。このランキングは、年収、売上高、離職率、残業時間、有給日数、勤続年数、評判の7つの項目を考慮して決定されます。

売上高ランキング

電通国際情報サービス（ISID）は、売上高1,120億円で、SIerの売上高ランキングで27位に位置づけられています。

離職率ランキング

電通国際情報サービス（ISID）は、新卒3年以内の離職率が少ないSIerランキングにおいて、離職率2.2% と7位となっています。

それでも電通国際情報サービス（ISID）を辞めたい！

様々なランキングで上位に入る優良なSIerである電通国際情報サービス（ISID）を卒業した方々はISIDのどのようなところに不満を持っていたのでしょうか。

ここでは、転職会議、ライトハウス、Open Work、キャリコネに投稿されていたISIDについての口コミから「会社に対する不満」や「退職理由」を中心に数百の口コミをいくつかの項目にまとめました。

先輩たちが何に不安を感じ、不満に思ってISIDを辞めたのか、あなたの感じていることと照らし合わせてみてください。

業務に対する期待と現実とのギャップ

口コミによると、業務に対する期待と現実とのギャップが、特に技術的な挑戦を求めている社員にとって、退職を考える一因となっています。

例えば、多くの社員がビジネス戦略やマネジメントに関わる業務に興味を持っているにもかかわらず、現状では主にエンジニアリングの業務が期待されていると感じています。

このような状況は、特にキャリアの初期段階で感じる不満となっており、一部の社員は「技術よりもビジネス側の業務が好き」と投稿しています。

また、業務の責任が重く、それに伴う精神的な負担も高いと感じている社員が多いです。これは、特に技術的に難易度の高いプロジェクトに参加している社員に共通の感想であり、その結果として技術的な業務に対する興味や熱意が減退しているようです。

さらに、業務内容自体に対する興味の喪失も見られます。

一部の社員は「毎日コーディングするのが嫌になった」とコメントしており、より戦略的、あるいはビジネスオリエンテッドな業務に時間を費やすことの方が楽しいと感じています。

加えて、昇進による年収の変動や業務量の増加が、技術的な業務における挑戦よりも、むしろストレス要因となっているようです。

特に、昇進によって年収が下がり、業務量が増えるという状況は、技術的な挑戦を乗り越えようとする動機を削ぐ要因となっています。

経営方針との不一致

口コミによると、経営方針と個々の社員の期待やビジョンとの不一致は、退職を考える大きな要因の一つとして挙げられています。

特に、IT企業でありながら変化の少ない組織体制や非効率な組織文化が、多くの社員から指摘されています。

これにより、経営層と現場との間にギャップが生まれ、それが退職の後押しとなってしまっているようです。

また、マネジメントの緩さも問題とされています。

具体的には、ビジネスの企画や推進に自由度がある一方で、それが場当たり的な方針につながっているとの意見が多いです。このような状況は、社員にとって方向性を感じにくく、長期的なキャリア形成に不安を感じさせてしまっているようです。

さらに、組織内でのCRMの運用が不十分である点や、名刺管理程度の業務に時間を取られるなど、組織的な強さに疑問を感じる声もあります。

加えて、グループのリーダーによって方針が頻繁に変わるという問題も報告されています。これにより、社員は方向性を掴むのが難しく、精神的な負担が増しているとのことです。

社内環境と業界動向

口コミによると、社内環境が退職を考える一因となっていることが多く指摘されています。

一部の社員は、社内がアットホームで働きやすいと評価していますが、それだけでなく、より競争力のあるまたはストイックな環境を求める声もあります。

このような環境下で、社員が自分自身でプロフェッショナルな成長を遂げるためには、業界全体の動向と相まって、多くの課題が存在するようです。

また、業界動向についても、社内環境と密接に関わっています。

特に、最近のIT業界は日々変化しており、その影響を社内環境でも感じている社員が多いようです。一方で、未来の見えない企業文化や方針が、社員にとって不安要素となっています。

さらに、環境を変えるために行動するしかないと考えている社員もいます。

このような社員は、自分のキャリアやスキルセットが現在の企業文化や業界動向と合っていないと感じ、その結果として退職を考えているようです。

加えて、社内環境と業界の動向が、年収や待遇に直接的な影響を与えているとも言えます。

特に、より良い環境で年収を上げるために、他の企業への転職を考えている社員も少なくないそうです。

技術への興味と精神的負荷

口コミによると、多くの社員が技術に対する興味や熱意が減退していると感じています。

これは、一部には「技術が好きではない」という理由から来ているようです。

特に、責任が増すにつれて精神的負荷も高まり、その結果として技術的な仕事に対するモチベーションが下がっているようです。仕事で感じる楽しさがなく、日々の業務が精神的にも重荷となっているという声が多くありました。

一方で、IT業界に対する興味自体が薄いという社員もいます。

いくつかの投稿では、社員自身が他の業務に興味を持っており、それが技術的な仕事に対するモチベーションの低下に繋がっています。

さらに、技術的な側面は保守的で、新しい案件やプロジェクトに対する意思統一が図りにくいという環境も問題とされています。

このような状況は、技術者自身がスキルや知識を高める機会が少なく、それが精神的なストレスに繋がっているようです。

期待と実際の業務のギャップ

口コミによると、多くの社員が入社時に抱いた期待と実際の業務内容にギャップを感じています。

例えば、ビジネスに近い立場で働くことを望んでいた社員が、現状では主にエンジニアリングの業務が期待されていると感じるなど、キャリア形成において不一致が生じているようです。

このようなギャップは、社員が仕事に対する興味やモチベーションを失う一因となっています。

また、期待と実際の業務のギャップは、年収や待遇にも影響を与えています。

特に、昇進によって年収が下がる一方で業務量が増えるという状況があり、その結果、社員はこの会社で昇進するメリットを感じにくくなっています。

さらに、一部の社員は仕事が楽であるために、長期的にこの会社で働くことに不安を感じています。

これも期待と実際の業務にギャップを感じる一例であり、特に中堅社員や若手社員に多く見られます。

キャリア形成と業務内容

口コミによると、キャリア形成における期待と業務内容のギャップは、多くの社員が退職を考える大きな要因となっています。

特に、ビジネスに近い立場で働くことを期待していた社員が、実際はエンジニアリングの業務に重きが置かれている状況に不満を感じています。

このようなギャップが存在すると、社員は自分の成長やキャリア形成に疑問を持ち、最終的には退職を選ぶケースも少なくありません。

また、昇進のタイミングで年収が下がり、業務量が増えるという状況も投稿されています。

このような状況では、社員は昇進するメリットを感じず、キャリア形成に対するモチベーションが低下しています。

さらに、環境改善や自己成長のために他の選択肢を検討する社員もいますが、総合的な待遇面を考慮すると、現職に留まるという選択をする人も少なくありません。

給与と労働制度

口コミによると、給与に関する不満が多くの社員に共通しています。

特に、昇進によって年収が下がる一方で業務量が増えるという状況が指摘されています。

このような待遇は、社員にとって昇進するメリットを感じさせず、結果として退職を考える一因となっています。

また、労働制度にも問題があるようです。

例えば、7年目から裁量労働制が適用されるとありますが、それによって働き方が制限されると感じる社員もいます。

一部の社員は「もっと自由な時間や縛られない働き方を求めている」と述べており、現行の制度に不満を持っています。

福利厚生に関しても、待遇面を考慮して現職に留まる選択をする社員もいますが、それだけで満足しているわけではないようです。

福利厚生が良いと感じている社員もいれば、それ以外の待遇に不満を持つ社員も多くいます。

ビジネス影響とキャリア目標

口コミによると、多くの社員がビジネスへの影響と自身のキャリア目標に関する不満を持っています。

特に、ビジネスに近い立場で働くことを望んでいた社員が多いのに対し、現状では技術的な業務に重点が置かれています。

これが、ビジネス戦略や方針に関与する機会を減らしており、自身のキャリア目標に対して危機感を持っている社員も少なくありません。

また、ビジネスの企画や推進においては、マネジメントが緩すぎるために係数計画が場当たり的だという声もあります。

このような環境下では、社員がビジネスに対して積極的な影響を与えることが難しく、結果としてキャリア目標の達成が遠のいています。

さらに、一部の社員は「コーディングよりもビジネス戦略に時間を使いたい」と考えており、技術業務に従事することに疑問を感じています。

このような社員にとっては、現状の業務内容がキャリア目標と合致していないため、退職を考える一因となっています。

仕事の楽しさと個人の興味

口コミによると、仕事の楽しさや個人の興味は、退職を考える際の重要な要素となっています。

例えば、「仕事をしていて楽しいと感じない」という理由で退職を考える社員もいます。この点は、仕事におけるモチベーションの低下や精神的なストレスが高まる一因となっています。

また、一部の社員は「ITへの興味が薄かった」と述べており、個人の興味と仕事内容が合致していない場合、退職を考える傾向があります。興味やスキルセットに合った業務に就く機会が少ないと、長期的なキャリア形成にも影響を与える可能性が高いです。

一方で、「仕事が楽なため、この会社で過ごすのが不安だった」という意見もありました。これは、仕事があまりにも単調または簡単であると、キャリアの成長が望めないと感じる社員もいるようです。

「方針の変更が多く、疲れる」

口コミによると、多くの社員が会社に対する総評として「方針の変更が多く、疲れる」といった感想を持っています。

このような不安定な環境は、社員が今後の行動計画を立てる際にも大きな影響を与えています。例えば、一部の社員は「この状況では自分のキャリアが形成できない」と感じ、他業界への転職を決断しています。

また、長期的なビジョンや展望が明確でないという点も、社員の行動計画に影響を与えています。一部の社員は「会社の優位性が失われている」と感じ、そのために新しい転職先を探し始めます。

行動計画については、多くの社員が「環境を変えるためには自分自身が動かなければならない」という意識を持っています。

具体的には、新しいスキルの習得やネットワークの拡充、さらには転職活動を積極的に行うといった方針が見られます。

総評として、多くの社員が現在の職場環境に不満を持ち、それが今後の行動計画にも影響しています。企業としては、社員が持つ不満や懸念をしっかりと受け止め、それに対する改善策を講じる必要があります。さもなければ、優秀な人材の流出は避けられないでしょう。

電通国際情報サービス（ISID）からの転職先、外資ITはこんなところ！

ビジネス系SNSのLinkedinでは、ユーザーの勤めてきた会社を見ることができます。

ここでは、Linkedinに「過去の勤務先」として電通国際情報サービス（ISID）を登録している方の公開されている経歴を参考に「ISIDからの転職先」を紹介します。

Linkedinについて、ご存知でない方、使い方について知りたい方はこちらもご覧ください。

電通国際情報サービス（ISID）から外資ITへの転職先

Linkedinを見ると、電通国際情報サービス（ISID）出身の方は大手や成長中の有名外資ITで活躍されていることがわかります。

一部の方の実際の経歴キャプチャを掲載させていただきますのでご覧ください。

電通国際情報サービス（ISID）からの転職先の中で、外資転職ドットコムの「外資IT研究特集」で紹介した企業もありますので、よろしければそちらも合わせてご覧ください。

外資ITの営業とエンジニアのお仕事

電通国際情報サービス（ISID）からの転職先として外資ITに興味を持たれた方に向けて、外資ITの営業職とエンジニア系職種について、簡単に紹介させていただきます。

外資ITと日系ITの営業職の違い

日系IT企業では、営業は主に事務処理を担い、お客様常駐SEが案件をコントロールするケースが多いですが、外資IT企業では営業がビジネスをドライブし、長期的な関係構築までが営業の役割です。

また、外資IT企業ではOTE(100%達成時想定される年収)の30~40%がインセンティブで占められ、残りの 60-70% が固定給となります。一方、日系IT企業ではインセンティブ制度があまり一般的ではありません。

また、外資IT企業では営業活動のメソッドが体系化されており、再現性の高い営業活動が求められます。

これに対して、日系企業では営業メソッドは現場のハウツー中心で、定量的な目標(KPI)があっても、行動量の目標設定が多いです。

外資ITのエンジニア職の特徴

外資系IT企業の日本オフィスは、ほとんどの場合、「日本の営業支店」という位置付けで、ほとんどの職種が「営業活動」を支援するための職種となっています。

エンジニアも同様で、営業活動をプロセス毎に分業していて、販売の前後で「プリセールス」、「ポストセールス」と違う呼び方をします。そして、それぞれの活動を支援するエンジニア職種が存在し、ほとんどのエンジニア向け求人が営業を支援するエンジニアの職種となっています。

プリセールスには、プリセールスエンジニア、ソリューションアーキテクト、ソリューションスペシャリストの3つの職種があり、それぞれが顧客との関係を重視しながら、技術的な知識や専門知識を活かして最適なソリューションを営業とともに提案する役割を担っています。

• プリセールスエンジニアは、技術的な専門知識と営業スキルを活かして、顧客に対して製品やサービスの価値を説明し、最適なソリューションを提案する役割を担っています。
• ソリューションアーキテクトは、ビジネスの要件と技術の両方を統合して、顧客に最適なソリューションを提供する役割を担っています。

ポストセールスには、テクニカルサポートエンジニア、テクニカルアカウントマネージャー、カスタマーサクセスマネージャー、プロフェッショナルサービスの4つの職種があり、それぞれが顧客の成功を支援し、企業のビジネス成果を追求する役割を果たしています。

このように、外資系IT企業のエンジニア職は、技術的な知識だけでなく、営業活動を支援する役割も重要で、プリセールスとポストセールスの両方で活躍する機会があります。

電通国際情報サービス（ISID）を辞めて、外資ITに挑戦したいけど不安・・・

日系企業から外資系へ転職することの心のハードルの高さは私も経験者なので理解しています。

真っ先によぎるのが「クビ」の話や「英語」の話、そしてやっぱり気になるのが「年収」の話。

外資転職ドットコムでは、私自身とアドバイザーの過去の経験を踏まえて「外資転職にチャレンジする前に知っていれば安心できたのに」という内容をまとめた記事がありますので、よろしければご覧ください。

具体的に、クビ、英語、年収について知りたい方はこちらもおすすめです。

年収交渉で損をしないためにも、電通国際情報サービス（ISID）などの優良SIerからの外資IT転職は転職エージェントを使うことが必須！

外資系への転職で最も重要なプロセスの一つが「年収の交渉」です。

外資系で何度も転職を経験すると、年収交渉も自分でできるようになりますが、初めての転職ではなかなか難しいものです。

交渉を切り出すタイミングや話の持っていき方など、様々なノウハウがそこにはあるからです。

外資転職ドットコムでも年収交渉について紹介している記事はありますが、相当自信がない限りは、転職エージェントに任せるのがいいです。

特に、外資系企業と比較すると日系企業の年収はかなり低いので、交渉をしないと転職して入社した後に自分だけ周りと比較してかなり年収が低い、なんてことになりかねません。

外資系IT企業からするとSIer卒業生は喉から手が出るほど欲しい人材ですが、まずは低めの年収が提示されます。

そこから交渉ができずに入社してから後悔している人を私は何人も見てきたので、初めての外資転職は転職エージェントを使って戦略的に進めることを強くお勧めします。