勝ち組？オービックは何が”やばい”？辞めたいけど転職先は？年収は上がる？オービック卒業生を調査！【SIer転職先特集】

外資系IT企業では多くのJTC/日系企業卒業生が活躍しています。特に多いのがSIer出身者です。

SIerはその事業の特性上、外資ITの製品を含む幅広い製品を取り扱っているので、外資系IT企業は「即戦力」として好んでSIer出身者を採用しています。

SIer卒業生特集、今回は オービック の卒業生の転職先を見てみましょう。

まずは、卒業生がオービックのどんなところに不満を持って退職を決めたのか、複数の口コミサイトの調査を踏まえて紹介し、その後、外資ITのほとんどの社員が使っているビジネスSNSのLinkedIn上で調査してオービック出身者がどのような外資系IT企業で活躍しているのかを紹介します。

オービックの業界ランキングまとめ。もしかしたら勝ち組？本当にやばい？

卒業生の詳細に入る前に、まずはオービックが業界の中でどのような位置付けなのかについて振り返りましょう。

改めて見返すことで、辞めたい！という気持ちも落ち着くかもしれません。

ココでは、SES初心者ナビさんの「SIerの年収・ホワイトランキング！IT企業100社を徹底調査」のデータをもとに紹介紹介させていただきます。

年収ランキング

オービックは、平均年収933万円で、SIerの年収ランキングで5位となっています。

ホワイトランキング

SIerのホワイトランキングでは、オービックは50位に位置づけられています。このランキングは、年収、売上高、離職率、残業時間、有給日数、勤続年数、評判の7つの項目を考慮して決定されます。

売上高ランキング

オービックは、売上高838億円で、SIerの売上高ランキングで30位に位置づけられています。

それでもオービックを辞めたい！

様々なランキングで上位に入る優良なSIerであるオービックを卒業した方々はオービックのどのようなところに不満を持っていたのでしょうか。

ここでは、転職会議、ライトハウス、Open Work、キャリコネに投稿されていたオービックについての口コミから「会社に対する不満」や「退職理由」を中心に数百の口コミをいくつかの項目にまとめました。

先輩たちが何に不安を感じ、不満に思ってオービックを辞めたのか、あなたの感じていることと照らし合わせてみてください。

給与に対する不満

給与に対する不満に関する口コミを見ると、多くの従業員が会社の利益や仕事量と比較して給与が低いと感じているようです。

年次が上がるにつれて、報酬と仕事内容の対価が合わなくなると感じる人も少なくありません。

さらに、給与面での不満が強く、それが退職の理由となっているケースも少なくありません。

特に、給与以外の待遇が良いわけでもなく、ワークライフバランスも取りづらいという点が、給与に対する不満を一層高めているようです。

ワークライフバランスの問題

ワークライフバランスに関する問題も、多くの従業員が指摘しているようです。

特に、残業が多いと感じる人が多く、それがワークライフバランスを取りづらい原因となっています。柔軟な働き方ができない環境も、この問題に拍車をかけているようです。

加えて、会社が働き方改革に取り組もうとしているものの、実際には業績優先の考え方が根強く、働き方が大きく改善されていないという印象もあります。

このような状況は、特に30代以上の従業員にとっては大きな悩みとなっており、多くの先輩たちの働き方を見て、自分には合わないと感じる人も少なくありません。

さらに、定年までの長いスパンで考えた場合、先の見通しが立たず、ワークライフバランスの改善が見込めないために退職を選ぶ人もいます。特に、中年層でこのような傾向が強く、若手従業員にとっても懸念となっているようです。

会社文化と個々の価値観

口コミによると、会社文化と個々の価値観に関する問題も、多くの従業員が指摘しています。

一部の従業員は会社の文化に合わないと感じており、特に年齢が上がるにつれてこの感覚が強くなるようです。

30代以上になると、自分自身の価値観と会社文化とを照らし合わせ、どちらを重視するかが大きな問題となっています。

また、会社は技術力よりも経営や業務、人間力を重視する風土があり、そのため技術力のレベルが低いと感じる人もいます。これが、特に技術職の従業員にとっては大きな問題となっています。

さらに、会社文化としては体育会系の風土があり、仕事が遅くても頑張る姿勢を重視する傾向があるようです。しかし、これが全ての従業員に合っているわけではなく、特に仕事に対する温度感が異なる人たちにとってはストレスとなっています。

一方で、中途採用が少ないため、外部の新しい文化や価値観がなかなか取り入れられない状況もあります。これは、会社文化が硬直化する一因ともなっているようです。

顧客商談の競争​

口コミによると、顧客との商談機会を得るのが非常に競争的で、社内の同期や先輩、後輩との間でお客様を奪い合うような状況が日常的に発生しているそうです。

このような環境では、新しい商談先を見つけることが非常に困難で、その影響で営業の厳しさが増しているようです。

さらに、上層部からは中長期的な視点での成果が求められる一方で、直属の上司からは即座の成果が求められることで、従業員は板挟みの状態にあると感じています。

このギャップが、営業職におけるストレスの一因となっています。

実力のある中堅社員が外資系企業に転職するケースが多いため、残った営業やSEは常に忙しい状況に置かれてるようです。これが、職場環境の厳しさを一層高めているようです。

長期計画と短期目標のギャップ

長期計画と短期目標のギャップに関する問題も、多くの従業員が感じているようです。

特に、上層部からは中長期の視点での成果が求められる一方で、直属の上司からは即座の成果が求められるため、多くの従業員が板挟みの状態にあると指摘しています。このような環境が、仕事に対するモチベーションの低下や、高いストレスを生んでいるようです。

さらに、年々の目標設定が上がる一方で、その達成に必要なリソースやサポートが不足しているとの声も多くあります。特に、新しいプロジェクトや取引先が増える一方で、人員が増えない状況が続いていると、従業員は負のスパイラルに陥っていると感じています。

また、一部の従業員は、会社が長期で働く人を増やすための具体的な計画が見えないと指摘しています。このような状況は、特に中堅以上の従業員にとっては大きな問題となっており、キャリアパスに対する不安を高めています。

上司と部下のコミュニケーション

上司と部下のコミュニケーションに関する問題も、従業員から多くの指摘があります。

特に、上司がプレイヤーとしても活動しているため、部下のマネジメントに対する時間やリソースが不足していると感じる人が多いようです。この状況は、従業員が自分自身のキャリアパスやスキルセットに不安を感じる原因となっています。

また、社内の昇進や評価が上司との人間関係に大きく依存しているとの声もあります。

特に、社内の飲み会など非公式な場でのコミュニケーションが重視される傾向があるため、仕事の実績よりも上司との良好な関係が評価されやすい環境が存在しています。

さらに、上司自身が忙しすぎて、部下としっかりとコミュニケーションを取る時間が確保できていないという問題もあります。

業績評価とプロモーション

口コミによると、業績評価とプロモーションに関する問題は、従業員の離職理由として非常に重要な要素となっています。

評価制度が不明瞭で、具体的なフィードバックが少ないため、従業員は自分がどのように評価されているのか、また次のステップで何をすべきなのかがわかりにくいと感じています。

特に、成果を出してもそれが評価に反映されない、または適切な報酬が得られないという状況が報告されています。このような環境下では、モチベーションの維持が難しく、長期的には会社に留まる意義を見出しにくいとの声も多くあります。

加えて、評価とプロモーションが主に短期の業績に依存しているため、長期的なキャリアパスを描くのが困難という問題も指摘されています。

従業員が自分のキャリアと会社のビジョンが一致しないと感じた場合、その結果として退職を選ぶ人も少なくないようです。

人間関係と職場の雰囲気

人間関係と職場の雰囲気に関しては、多くの従業員がこの点での不満や懸念を投稿しています。

特に、職場の雰囲気が長期的な働き続ける場としては不適切であると感じる人が多く、これが退職を考慮する大きな要因となっています。

一例として、有給休暇が取りづらい、または長期休暇が認められないなどの問題があります。このような環境では、従業員は自身の健康やプライベートの充実が犠牲になると感じ、職場に対する不満が高まります。

また、職場には「若手を優遇し、中堅以上のベテランを排除する」ような雰囲気が存在するとの指摘もあります。これが、特に年齢が上がるにつれて働き続ける意欲を失わせているようです。

さらに、同僚や上司との人間関係にストレスを感じる人も多く、これが仕事の効率や成果にも影響を与えています。特に、チーム内でのコミュニケーションが不足していると、プロジェクトの進行がスムーズでない、または仕事の質が低下すると感じる人が多いようです。

スキルセットと業務内容

スキルセットと業務内容に関する問題も、多くの従業員から指摘されています。

特に、経験やスキルに見合った業務が割り当てられない、または業務内容が一定でないためにスキルセットが偏ってしまうという問題があります。

このような状況は、従業員が自分のキャリアに対して不安や疑問を持つ原因となっています。

また、多くの人が業務量の増加による過労を訴えています。特に、新しいプロジェクトや取引先が増える一方で、人員が増えない状況が続いていると、従業員は負のスパイラルに陥っていると感じています。

さらに、紙ベースの作業が多く、リモートワークが難しいという状況もあり、これがワークライフバランスの崩壊を招いています。この点もスキルセットの活用や業務効率化に影響を与えていると考えられます。

総じて、スキルセットと業務内容の不一致や過労、リモートワークの制限などが、従業員の職務満足度や長期的な在籍に影響を与えてるようです。

残業と労働時間

口コミによると、残業と労働時間に関する問題は、多くの従業員から懸念が寄せられています。

特に、残業が多いことでワークライフバランスが取りづらく、これがストレスや健康面での問題を引き起こしているようです。

また、社内の文化や状況によっては、残業が「当たり前」とされている場合もあり、これが長時間労働を促進しています。

加えて、急なトラブルや業務の多忙さが原因で、定時での退社が難しいと感じる人も多いです。このような状況は、特に家庭との両立やプライベート時間の確保が困難となり、働き方に対する満足度が低下しています。

さらに、業績優先の文化が根付いているため、働き方改革などに対する取り組みが進んでいないとの声も多く聞かれます。従業員は、時間が限られた中での高い業績の達成が求められ、それがさらなる残業を引き起こしていると感じています。

キャリアパスの不明瞭性

キャリアパスの不明瞭性は、多くの従業員にとって重要な懸念事項となっています。

特に、具体的なキャリアプランが示されていない、または将来的なビジョンが不明瞭であるため、従業員は長期的に会社に留まる意義や方向性を見失いがちのようです。

評価制度の不明瞭さも関連しており、どのような業績やスキルが評価されるのか、それが具体的にどのようなキャリアアップにつながるのかがわかりにくいという問題があります。

このような状況は、特に成長段階やキャリアの転機にある従業員にとって、大きな不安要素となっています。

また、一部の従業員からは、会社が女性のキャリアに対して十分な配慮をしていないという意見もあります。このような観点からも、企業が多様な働き手に対して明確なキャリアパスを提供することが求められています。

さらに、長時間労働といった働き方の問題が解決されない限り、キャリアパスの不明瞭性はより一層深刻化するとも考えられます。

従業員が働きやすい環境でなければ、どれだけ素晴らしいキャリアオプションがあっても、それを十分に活用することは難しいと感じられているようです。

オービックからの転職先、外資ITはこんなところ！

ビジネス系SNSのLinkedinでは、ユーザーの勤めてきた会社を見ることができます。

ここでは、Linkedinに「過去の勤務先」としてオービックを登録している方の公開されている経歴を参考に「オービックからの転職先」を紹介します。

Linkedinについて、ご存知でない方、使い方について知りたい方はこちらもご覧ください。

オービック から外資ITへの転職先

Linkedinを見ると、オービック出身の方は大手や成長中の有名外資ITで活躍されていることがわかります。

一部の方の実際の経歴キャプチャを掲載させていただきますのでご覧ください。

オービックからの転職先の中で、外資転職ドットコムの「外資IT研究特集」で紹介した企業もありますので、よろしければそちらも合わせてご覧ください。

外資ITの営業とエンジニアのお仕事

オービックからの転職先として外資ITに興味を持たれた方に向けて、外資ITの営業職とエンジニア系職種について、簡単に紹介させていただきます。

外資ITと日系ITの営業職の違い

日系IT企業では、営業は主に事務処理を担い、お客様常駐SEが案件をコントロールするケースが多いですが、外資IT企業では営業がビジネスをドライブし、長期的な関係構築までが営業の役割です。

また、外資IT企業ではOTE(100%達成時想定される年収)の30~40%がインセンティブで占められ、残りの 60-70% が固定給となります。一方、日系IT企業ではインセンティブ制度があまり一般的ではありません。

また、外資IT企業では営業活動のメソッドが体系化されており、再現性の高い営業活動が求められます。

これに対して、日系企業では営業メソッドは現場のハウツー中心で、定量的な目標(KPI)があっても、行動量の目標設定が多いです。

外資ITのエンジニア職の特徴

外資系IT企業の日本オフィスは、ほとんどの場合、「日本の営業支店」という位置付けで、ほとんどの職種が「営業活動」を支援するための職種となっています。

エンジニアも同様で、営業活動をプロセス毎に分業していて、販売の前後で「プリセールス」、「ポストセールス」と違う呼び方をします。そして、それぞれの活動を支援するエンジニア職種が存在し、ほとんどのエンジニア向け求人が営業を支援するエンジニアの職種となっています。

プリセールスには、プリセールスエンジニア、ソリューションアーキテクト、ソリューションスペシャリストの3つの職種があり、それぞれが顧客との関係を重視しながら、技術的な知識や専門知識を活かして最適なソリューションを営業とともに提案する役割を担っています。

• プリセールスエンジニアは、技術的な専門知識と営業スキルを活かして、顧客に対して製品やサービスの価値を説明し、最適なソリューションを提案する役割を担っています。
• ソリューションアーキテクトは、ビジネスの要件と技術の両方を統合して、顧客に最適なソリューションを提供する役割を担っています。

ポストセールスには、テクニカルサポートエンジニア、テクニカルアカウントマネージャー、カスタマーサクセスマネージャー、プロフェッショナルサービスの4つの職種があり、それぞれが顧客の成功を支援し、企業のビジネス成果を追求する役割を果たしています。

このように、外資系IT企業のエンジニア職は、技術的な知識だけでなく、営業活動を支援する役割も重要で、プリセールスとポストセールスの両方で活躍する機会があります。

オービックを辞めて、外資ITに挑戦したいけど不安・・・

日系企業から外資系へ転職することの心のハードルの高さは私も経験者なので理解しています。

真っ先によぎるのが「クビ」の話や「英語」の話、そしてやっぱり気になるのが「年収」の話。

外資転職ドットコムでは、私自身とアドバイザーの過去の経験を踏まえて「外資転職にチャレンジする前に知っていれば安心できたのに」という内容をまとめた記事がありますので、よろしければご覧ください。

具体的に、クビ、英語、年収について知りたい方はこちらもおすすめです。

年収交渉で損をしないためにも、オービックなどの優良SIerからの外資IT転職は転職エージェントを使うことが必須！

外資系への転職で最も重要なプロセスの一つが「年収の交渉」です。

外資系で何度も転職を経験すると、年収交渉も自分でできるようになりますが、初めての転職ではなかなか難しいものです。

交渉を切り出すタイミングや話の持っていき方など、様々なノウハウがそこにはあるからです。

外資転職ドットコムでも年収交渉について紹介している記事はありますが、相当自信がない限りは、転職エージェントに任せるのがいいです。

特に、外資系企業と比較すると日系企業の年収はかなり低いので、交渉をしないと転職して入社した後に自分だけ周りと比較してかなり年収が低い、なんてことになりかねません。

外資系IT企業からするとSIer卒業生は喉から手が出るほど欲しい人材ですが、まずは低めの年収が提示されます。

そこから交渉ができずに入社してから後悔している人を私は何人も見てきたので、初めての外資転職は転職エージェントを使って戦略的に進めることを強くお勧めします。